クリップボードの概念
「クリップボード」という言葉がよく聞かれる。
「クリップボードにコピーして、クリップボードから貼り付け」などと、コピペ(Copy & Paste = コピー アンド ペーストの略)の時などによく使われる。パソコン操作において、クリップボートというのは、パソコンの内の一時記憶装置(というほど大げさなものではなく臨時的なメモリーの一種)と考えるとよい。正にクリップボードという名の通り、手軽にホワイボード上に文書や写真やグラフをマグネットで貼り付けるイメージで、瞬間的な、あるいは一時的なデータの仮置き場として利用するものである。
一旦あるデータを「コピー」または「切り取り」すると、何度「貼り付け」しても、他の「クリップボード」を使う操作、またはパソコンの電源を落とさない限り、ずっとメモリに保存されたままである。
つまり、クリップボードに保持されるデータは通常ひとつのみでクリップボードに対する新しい書き込みが行われると、それまで保持していたデータは上書きにより失われる。
保存されるデータは、画像、文章、数値、プログラム言語などコピーまたは切り取り可能なものであれば何でも記憶(保存)でき、異なるアプリケーション・ソフト間でのデータの受け渡しが可能なことが最大の特徴と言える。
パソコン操作に長けている方は、クリップボードの使い方が非常にうまい。パソコン操作が得意でない人は、クリップボードの使い方はもちろん、マウスの使い方(特に右クリックの使い方)を十分に知らない人が多い。
他人がパソコンを使った後に別のアカウントを使わず、そのまま同じパソコンを使用する際、大切なデータがクリップボードに残ったままのことがある。例えば、何かのパスワードをコピーして利用している場合など、クリップボードの概念が判っていないと思わぬ事故になりかねない。
1台のパソコンを他人と共用する場合、必ず別々のアカウントを利用するようにした方が、あらゆる点で安全である。