や行のことば

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(や)け棒杭(ぼっくい)に火(ひ)がつく

 「焼けぼっ栗(くり)に火がつく焼けボックリに火がつく」は誤り。

  また、この場合、棒杭は「ぼうくい」ではなく「ぼっくい」と読む。

  木杭(ぼっくい)」と書くことも多いが、棒杭(ぼうくい)が音変化し

  たもので誤りではない。

  意味は、故事ことわざ辞典にもあるように、一度焼けて炭化した杭は再

  び火がつきやすいことから、すぐに燃え上がる関係を指し、とりわけ男

  女の恋愛関係についてよく使われる。

 

(や)むを得(え)

 「やむえず」は誤り。平かな表記の場合、「」であることに注意。

 

  意味はどなたもご存知の通り、「しかた(仕方)なく」という意味だ

  が、同義語・類語も多い。

  同じ意味で使われる場合、異なる漢字で「已むを得ない」と表記するこ

  ともある。ただ、この「已む」は常用漢字外なので、「止むを得な

  という表記の方が慣用句として一般的である。

 

 

優生保護法(ゆうせいほごほう)

 「保護法」は誤り。多分「優性遺伝」という言葉に馴染みが深いこと

  から、うっかり書いてしまうものと思われる。

 「優生保護法」は旧法で用いられていたが、一般の方には誤解が多いため

  現在では「母性保護法参考資料を参照。

 

(ゆみ)を引(ひ)

 「を引く」は誤り。意味は読んで字の如し。厳密な意味では、「矢」

  を一緒に引かないと、発射できないが、」は射るまたは、(は

  な)ものであって引くのはあくまでも「」だけである。

  上司などに反抗する意味で使う場合、「弓を引く」が慣用句で、この意

  味で「弓矢を引く」といったら間違いである。
  小・中学生で教える慣用句でさえも、うっかり間違えることがある。

 

 

翌(週、月)来(週、月)違い

  視点が「」(現在)にあるにも関わらず、「翌(週)」が使うのは、

  用法の誤り。今日」「今週」「今月」など、「」に視点を置いた文

  章を書くときに「」を使うことはできず、「」を使うのが正解。

 「翌」が使えるのは、過去または未来の一地点に視点を置いたときだけで

  ある。

  例文:今週はチームの成績は悪かっが、翌週はよくなるだろう。

     → 正しくは ・・・、来週は・・・。と書くべきである。

 

横槍(よこやり)を入(い)れる

 「横車(よこぐるま)を入れる」は誤り。「横槍」は語源由来辞典にある

  ように、邪魔をする、という意味である。

  紛らわしいが、「横車を押す」という言葉(後述)はあるが、「横車を

  入れる」は慣用句としては存在しない。

 

横車(よこぐるま)を押(お)

 「横車(よこぐるま)を入れる」は、上記の通り誤り。「横槍を入れる

  とは意味が全く異なり、道理に合わないことを無理に押し通そうとする

  こと、または、理不尽なことをする、という意味である。

  車は物を移動する目的で進行方向に押すもので、横から押しても進まな

  い。従い、意味を持たない不明な言葉である。語源由来辞典を参照。

 

(よ)る年波(としなみ)

 「寄る年」は誤り。意味は、同義語の「寄る年波には勝てな」、故事こ

  とわざ辞を参照。

  自然な使い方の例を参考に、上手な使い回しに心がけよう。

 

よろしかったでしょうか?

  基本文法の誤り。若い人に多い。特に若い子のいる家では感化されて親

  まで使っているケースがある。

  俗にいう典型的な「バイト敬語(=誤ったバイト用語)」の類(たぐ

  い)で、いま(現在)その場で相手の承諾を得ようとしているのに、

 「よろしかった」と過去形になった事後承認を乞う(=他人に対して願い

  望む)のは日本語としておかしい。「よろしいでしょうか?」が正しい

  表現である。

  「お待たせしました。こちらがご注文のハンバーグになります。」と言

  われると、思わず「あと何分待てばいいでしょうか?」と返してやりた

  くなるのは、highdy だけかな?

あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行

 

 

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