Excel の 表計算の謎
どちらも全く同じ数字をSUM関数を利用して合計したつもりなのに、計算値が異なる。
どうしてこのような現象が起こるのだろうか?
エクセルに不慣れな方に多いミスの例である。エクセルは表計算ソフトであるから、「セルの書式設定」の管理をしっかりする必要がある。
エクセルができる方なら、その原因を調べるのに時間はかからないだろう。
実は、この例では「セルの書式設定」をチェックすればすぐに判る。
計算値の正しい左コラムの数字群はすべて同じ書式になっているのに対し、右コラムの数字群は全体が数字の「,」の桁区切りが指定され、一部に「文字列」で入力されたものが混在しているから起きる。エクセルは単なる文章ではないので、見た目が同じでも計算値が異なってしまう。
さて、右の例ではどうだろう。
こちらは計算の値は正しく表示されるが、何度数字を入力し直しても、どうしても数字の桁が揃わず「,」も表示されない。
これも同じで、右クリックして「セルの書式設定」をチェックしてみるとよい。
下から2行目の入力は「標準」なっているのに対し、他の入力は「数字」の「,」桁区切として設定されている。
もちろん計算に含めたくない場合、右の例の例のようにわざと意識的に文字列で入力して合計を計算させる方法もある。
SUM関数は、選択範囲の中に文字列が含まれた場合でもそれを飛ばして演算してくれる。
しかし、「+」演算で行う場合は注意が必要で、一番上の行番号が「1」であった場合、どこかのセルに「=F2+F3」と入力してみれば判るが、「234,560
+(345670) の結果は 234,560 である筈なのに正しく計算されないことで理解できるであろう。
文章的に見た目が同じでも、Excel は表計算ソフトであることを肝に銘じておくことが大切である。