画像処理編

アスペクト比とDPI

アスペクト比

 いきなり難しい用語が出てきたが驚くことはない。俗にいう「縦横比」(横縦比ということもある)のことである。

正しくは「画面の幅と高さの数値比率」のことをいう。ピクセルアスペクト比ともいう。「ピクセル」とは画像を扱う場合によく使う言葉で画素のことで、ドットということもある。テレビ画面などは何百万画素のうち何点か光が出ていないドットがある場合、「ドット落ち」と言ってこの程度は不良品ではないという認識が一般的である。

殆どの画像を取り扱うアプリ―ケーション(ソフト)では、ピクセルという単位を用いている。分かりやく具体例を挙げよう。例えば、

ハガキ 1:2=0.5(厳密には100mm×148mmである)

A系列の用紙 1:1.41(A0、A1、A2、A3、A4…A8まで、二つ折すると

       1ランク小さくなる。

       最も多く使われるのはA4サイズでA3の半分

写 真  4:3=1.33

従来型のテレビ(SDTV) 4:3=1.33

ハイビジョンテレビ  16:9(1920ピクセル×1080ピクセル)=1.78  

                                                                                 (1.7777)                 最近の横長画面のPCで概ねこの比率の画面構成になっている。

     参考までに映画スクリーン 一般式で1.33又は1.37、

     ビスタ式1.85、シネマスコープ式2.35

ご自分で撮影した写真のプロパティを調べてみよう。すべて4:3(数値比率1.33)になっていることがよく判る。ここでお気づきと思うが、これから扱う画像(写真)アスペクト比が4:3である。だから、いろんな用紙に印刷したり、画面に表示する場合、それぞれの媒体の比率が等しくない。即ち、どちらかを合わせれば、どちらかが合わないという結果になってしまう。そこでそれを勘案した加工をしなければならない。
例えば、2枚の写真を結合して、ハガキいっぱいに印刷したい場合、それぞれの写真をトリミング(必要な部分を残してカットする)し、希望の余白があれば、それを計算に入れてアスペクト比を合わせるという注意が必要になる。ただ、普通にハガキに印刷する場合、一般的には縦横どちらかを犠牲にしてそのまま印刷することが多い。

DPI(dots/inch:通常は、

    ドットパーインチと読む)

1inch(1インチ=25.4mm)のマス目の中にあるドットの数を意味し、ドットの総数の意味ではない。

デジカメなどでいう1000万画素(1Gpx:ギガピクセル)、800万画素(8Mpx:メガピクセル)とは撮像子(セル)そのもの全体の画素数を意味し、1inchの長さに対してそれだけの画素があるということでない。つまり、25.4mmの長さに対して、何個の画素(ドット数又はピクセル数)があるかという、画面の密度を示している。

だから、上の図でもし20dpiであったら、画面は20×20=400ピクセルの画面になり、より密度の高い画面である。

PPI(pixcels/inch:ピクセルパーインチ)

ドットもピクセルも同じ画素を意味していることは既に述べたが、印刷業界ではピクセルを用いている。そこで両者の混同を避けるために、最近ではPC業界でも一部「ppi」の表現を使うようになってきた。

 

余談

家庭用テレビのデジタル化に伴い、従来のアスペクト比4:3のテレビから解像度が倍になったアスペクト比16:9のハイビジョンが現在は主流である。しかも、最近では俗に「4Kテレビや8Kテレビ」と言われる、さらに解像度を4倍、8倍にしたテレビが発売されている。

highdy が発想したものは、概ね10~20年後に実用化して世に出ている。でも、電子業界に関するものはせいぜい5年後には普及は別にしても実用化されており、裏を返すとその程度の知識の無さというか、業界の進歩は早い。時代の先読み、先取りも限度がある。それに highdy なんぞはその頃生きていないかも知れない。

一方、目先のことができないのは、一般常識、基礎知識の不足だと認識して勉強する必要もあるだろう。