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第72講 クラウド・ドライブサービス

 

大容量ファイルの保存・転送

 

 情報機器の発達とともに、大容量ファイル転送の必要性が高まっている。highdy は10年以上前から使っているが、当時はまだ無料で使えるものが少なかった。最近では無料のクラウド・ドライブサービスも増えて、自分のパソコンのドライブ同様に使える大変便利な時代になった。

このところ、CD や USB、SD カードなどのメディアを使わず沢山の写真、動画、書類などを簡単に送る方法を知りたいのですが…、という質問がよくある。

そこで今回は、クラウド・ドライブサービス大容量ファイル転送サービスに関して書いてみる。

 

それぞれの違いは?

 

 クラウド・ドライブサービス(以下「CDS」と略す)とは、いわゆるオンラインストレージで、大容量ファイル転送サービス(以下「BFTS」と略す)とは、基本的にはほぼ同じ仕組みである。ネット上で検索すると、上記のようなサービスは無数にあるものの、いずれの場合も堅実な会社の運営するものでなければ、安心して使えない。

 CDS サイトは、殆どが5GB程度の容量が無料で使え、便利さを実感してもらい有料契約に誘い込むのが目的とみてよい。しかし、実際にはPCの不意の故障に備えたバックアップうっかりミスに備えた安全策として、またその簡便さの特長が評価されその需要は急速に伸びている。

 BFTS サイトは、通常登録しログインして使う。ファイルを預かっている旨を相手先にメール連絡してくれ、ダウンロードするためのアクセス用パスワードを発行してくれる会社、登録もせず勝手にサーバーを使わせてくれる会社など、容量制限のある会社など運営形態・操作法も様々である。

安心して使える確かな会社としては「宅ふぁいる便など」が挙げられる。

彼らの多くは無料でのサービスを提供する代わりに広告閲覧やそれによる商品購入、さらに便利な有料サービスを利用してもらうのが狙いである。

 

オンラインストレージ(CDS)のお薦めは?

 

 無数にあるオンラインストレージの中で、無料で安心して使えるものとしては One Drive(Microsoft社)、Google Drive(Google社)、icloud

(Apple社)、Dropbox(Dropbox社)などが挙げられる。

無料なので各自実際に試して使い勝手を調べてみるとよい。理想的なものとして One DriveGoogle Drive があるが、前者は Windows PC を使っている方には説明する必要までもないだろう。特に後者は容量も15GBと大きく、受取先への連絡メールも共有設定の部分で完結できて好都合であり、セキュリティ面でも確かで highdy のお薦めである。

オンラインストレージのイメージを次の図に示す。

(クリックで拡大)

スマートに使いこなす

 

 ご覧のように、送信元・受取先の双方が、それぞれ自宅にいても、外出先であっても、PC、タブレット端末、スマホに拘わらず、自分の機器内のドライブ同様に気軽に扱えることが最大の特長と言える。

メールへの大容量のファイル添付は、とても顰蹙(ひんしゅく)をかってしまう。特に企業の場合はなおさらである。ひと昔前なら1MBでもそうであった。いまは情報化社会にあってその許容容量も大きくなったが、それでも大量の写真や動画などの大容量を送り付けるのはスマートではない。その点CDSの場合は、受取先で自分の欲しいものを取捨選択してダウンロードすればよい。それに共有設定により一度に多数の送り先を指定でき、必要な場合はいつでも共有解除(閲覧不能)にできる。また単なる閲覧にとどまらず遠隔で共同編集・共有すら可能である。そのような技術を使いこなすのも時代の流れである。リンク先のURLを知っていれ誰でも気軽にアクセスできるスマートさがある。

どこの CDS も基本的な機能はほぼ同じものを持っているので、ひとつ使いこなせば、その要領はすぐに掴める。

次講では Google Drive具体的な使い方を見てみよう。