4月4日(泊)
和泉式部公園から約20分、宿はすぐ近くにあった。嬉野市嬉野町にある花とおもてなしの宿
松園。宿の案内を見ると、どうやら良い部屋が4つある感じである。
「一番良い部屋をお取りしました!」とか、
その言葉を信じてもいいくらいで、8畳間だが畳の長手方向の幅で、畳廊下が L型に部屋を囲った眺めの良い形に位置している。
部屋の前には樹齢 100年数10年は超えるであろう桜の大木が2本あり、満開の状態で美しい。
また傍を流れる川の向こう岸にも桜並木が見渡され、借景としての役目をしており実に素晴らしい景観。どうやら私たちの年齢を考えた配慮らしく、大浴場や露天風呂もすぐ近くにある。夜はその桜の大木がライトアップされ、とてもきれいな夜桜見物が座ったままで楽しめる。
館内いたるところに造花ではない生の花が飾られており、宿の案内書き、お勧め散歩コースもすべて女将の才色兼備が光る。社長は私たちより少し若いが、これまた紳士で話していて楽しい。
いろんな素晴らしいところに感動して料理の写真を撮るのを忘れたが、女将お勧めのお部屋での会席料理で料理長の腕が振るわれている。何処のホテルや旅館でも必ずと言っていいほど、土産物に売っているものがいくつか箸休めとして出てくるものだが、そんなものは朝食に至るまで一切なく真心を込めた手作りである。すべてに満足の心安らぐ楽しい1日が終わった。
4月5日
チェックアウトの前に、女将お勧めの散歩コースを歩いた。町のあちこちに無料の足湯があるが、中には蒸し湯(足サウナ)もある。臨席した知らない老女から、居住地を尋ねられ、答えた紫陽花は、手づくりの飾り用バッグをお土産に頂き大喜び。別の老女は医者に見放された足の病がこれで治ったという。
さて、次はいつもテレビでしか見たことのない福岡の大濠公園へ向かう。
門司港駅は以前訪れた際には復元工事中で見ることができなかったが、最近ニュースで無事完工したことを知った。
当時のままに見事に復元され、見事な威容と品格を現した。内部のつくりは、旧北海道庁とそっくりで、とてもきれいである。豪華なレストランに入ってみたかったが、時間限定で希望は叶わなかったものの、実に近代建築よりも風格のある
建物に生まれ変わっている。
今回の旅も楽しい思い出の一つになりそうだ。