高崎・磯部温泉の旅(その1)

 先月の我が紫陽花が山口滞在中には10日間に5日もの温泉三昧だったが、いずれも日帰りで柳井・周防大島の旅だけが1泊2日であった。

 今月は自宅に戻って初めての1泊2日旅行で、群馬県の磯部温泉に宿をとる旅行にした。来月の温泉は神奈川県の箱根に予約がしてあり、その前には一橋大学の多摩キャンバスでの授業に1泊2日と、highdy は相変わらず精力的に行動している。

 テレビでお馴染みの「はにわ」群
 テレビでお馴染みの「はにわ」群

 今回は主な目的は高崎市の上毛野(かみのつけの)はにわの里公園磯部温泉である。

いつもと同じ時間に起床し、のんびりと8時前に出発する気軽さ。はにわの里に向かう途中、遠く山頂にそびえる高崎白衣観音紫陽花の目がとまり、後刻立ち寄ることに決定。はにわの里公園古墳の規模はかなり大きいが、内容的にはやはり柳井茶臼山古墳の方があるかに素晴らしい。上の写真のような、テレビでよく目にする「はにわ」の実物(模造品)は初めて見た。

 ここまで来たのでついでにと、紫陽花の薦めで、4km先にある日本絹の里まで足をのばした。彼女は染色仲間と以前にも訪れたことがあるらしい。

highdy は幼少の頃の記憶や以前に富岡製糸場にも行った知識もあり、特に新しく気になる情報はなかった。資料展示のほかに染色用素材やその製品も売っているが、庶民的な価格でないのはご想像の通り。織物はみなそうであるが、糸を紡いだり、織ったり、染めたり、縫ったりと手間のかかる仕事だから当然でもあろう。

 観音様に向かう途中で紫陽花が以前ツアーで訪問したという縁起だるま発祥の寺で有名な少林山達磨寺(リンク時の音にご注意)に立ち寄り、微少のお賽銭で鐘を突いた。

自分の健康人類の平和を願って、2度鳴らすことができる。ご近所の方々には、時ならぬ鐘の音に迷惑かも知れないが、近くに人家は殆ど見当たらない。


 本堂の両脇には数え切れないダルマが…
 本堂の両脇には数え切れないダルマが…
 自身の健康と人類の平和も祈って鐘をつく
 自身の健康と人類の平和も祈って鐘をつく

 白衣観音像は下調べをしていなかったので、適当に近くの似たキャンプ場名をカーナビに入力したら、ひと山遠くなっていたらしく、山中にも拘わらず舗装されたいい道ではあったが20分も時間のロスをした。コンクリート製胎内の階段を上りながら、数々の菩薩像などや窓から見る景色が大変素晴らしい。最上階は観音様の肩の位置で9階の建物に相当する高さである。

 15時30分には磯部温泉「かんぽの宿磯部」に着くことができた。

highdy は沢山のホテルチェーンの会員カードを所持しており、ここも会員だから優遇される。時々無料宿泊をして余るほどのポイントを期限切れにしている。勿体ない話だが、用がないのに泊まりに行くこともなく仕方なく無駄にしている。

ここの温泉は、塩化物・炭酸水素塩強塩温泉ややアルカリなので薄めてはあるが、若干ヌルっとする。気づかない方も多い。)で、有馬温泉と同様に温泉煎餅が有名である。つまり、炭酸水を用いた煎餅である。

塩気があってしょっぱい鉱泉と言われるが、天ぷら料理などに使えば、べたつかずにカラッと揚がり、味も濃くなり美味しく感じる筈だ。

 宿の料理は「上州牛三昧プラン」と「鯛と若竹のしゃぶしゃぶプラン」、

夫婦だからわざと別のプランを選べばお互いに味見を楽しむことができる。ただ、良い肉だから当然高いのは理解できるが、highdy には少々プレート焼きの肉が少なく感じた。でも、どれも美味! ウエルカムドリンクサービスで選択したビール(プレミアムモルツ)があまりに美味しく追加オーダーをしてしまった。

部屋よし、温泉よし、食事よし、眺めもよし、サービスもよし!と何拍子も揃っている。泊り客の7割は 60 代後半から 70 代後半の年金組。しかも8割が夫婦ものである。中には怪しげなカップルも見られたが・・・。

従業員には棺桶組(失礼!)に近い方、またそうは言えないまでも 70 代後半も目立つ。しかし、とても丁寧な年季の入った接客態度で、さすがに感じはいいが機敏さに欠ける。良く言えば慎重な動きと言うべきか。

 温泉では、いまも現役の 80 代の方と会話をしたが、35年前には同じ町内ですぐ近くの数 10m 圏内に住んでいたようである。いつも思うが、気を付けないと世の中は狭い。

 

 最近どこのホテルに行っても、60 代後半から 70 代後半の従業員が

見られるようになった。これも時代を反映してるのだろう。
自分の棺桶も日々近づいているような気がすることがある。

(続く)