さて、これは何でしょう?
察しのいい方はすぐにお判り頂けたと思うが、実は白菜の茎である。
白菜の茎は漬物では美味しく食べられるが、それでも葉の出た部分は筋っぽくて食べづらい。まして、鍋物では邪魔になるので10~15mm程度は捨てられてしまう。
それを水に浸けておくと、ご覧のようにきれいな若葉が出てくる。
理論的には葉の枚数分だけ脇芽が出てくるらしいが、沢山の脇芽が出てくるうち、2~3個(最大でも5個)程度を残して他の芽は掻いてしまうとよく育つ。概ね1週間から10日で食べられる程の大きさに育つ。水は、10~15
mmの深さでよい。放置しておいても、あるいは移植しても結球はしない。
栄養が無くて可哀そうと思われる方は、砂糖をほんの僅か加えるとよい。
育てるにあたっては、毎日水を取り替えることがポイント。何故なら空気中には数えきれない浮遊菌が存在し、そのほとんどが雑菌である。人の体では唾液、粘膜、皮膚の部分にそのような雑菌を退治する抗菌成分が含まれているが、水を張った容器ではその雑菌が繁殖してしまう。
そこで毎日無菌にするために水を取り替えるのである。(せめて2日に一度は変えたいところ)
野菜を調理した後に、大根でも、白菜でも、人参でもこのようにして利用すると美味しく食べられる。
部屋に緑を添える効果もある。
みそ汁の具などにもいいが、とろけるほどに柔らかい。なんと言ってもお薦めは生食のサラダがいい。あっさりしてとても美味しい。
この写真は我が家の完全無農薬・有機栽培のタマネギだが、スライスした後に適度に水晒しして辛味成分である硫化アリルを減らし、混ぜ合わせるとよい。
栄養学的な見地から、白菜は、ビタミンC、カリウム、カルシウムが栄養源で食物繊維も期待できるものである。特にカリウムは茎の部分に多く含まれ、体内のナトリムの調節に重要な役割を果たし、余分な水分の排出にも貢献する。
一方、タマネギ類の硫化アリルは、ニンニク、ラッキョウなどにも多く含まれ、効能として疲労回復や集中力の向上、血流の改善(血液の凝固を抑制する)といった効果が期待されている。
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